連日の猛暑と大雨。今年の夏も不順な天候が続きます。この様な中で京都の「五山送り火」や神宮外苑花火大会などが3年ぶりに以前と同じ形で実施されるなど、少しずつ各地の夏の行事も復活してきました。コロナ第七波で多忙を極める医療関係者に感謝しつつ、一日も早くウィズコロナの日常が送れることを願っています。

 ロシアのウクライナ侵攻や元首相の惨劇などを見るにつけ、これまで当たり前だと信じ込んでいた国際秩序や日本社会の前提が大きく崩壊していることを痛感します。日々の変化にアンテナを高く張り、前例にとらわれず進むべき針路を決断していく勇気を持ちたいと思います。

2022年8月

 人口減少が止まりません。人口減少には自然減と社会減があり、それぞれ対策は異なり ます。しかし成果が出るまでにはいずれも長い年月がかかり、一方で、その間にも人口は どんどん減っていきます。今必要なことは、人口増を前提とした制度や社会規範を大胆に 見直すことです。例えば、社会保障制度について、これまでは現役世代が高齢世代を支え ることを基本としてきましたが、このままでは若い世代ほど負担が過大となり、制度が破綻 してしまいます。そこで年齢ではなく負担能力をベースに制度を見直し、高齢者であっても 負担能力のある人には、相応の負担をお願いすることが必要となります。現在、こうした方 向で制度の見直しが進んでいますが、これは社会保障分野に限りません。全ての分野で 制度の総点検が必要となるでしょう。

 今年度も人口減少問題についていくつかの分析、提言を行い、皆様と共にその克服策を考えたいと思います。

2024年4月